「あら、光ちゃん!おはよう」
「おはよう…ございまー…す」
いつもの、うるさいって言われるぐらいのあたしの挨拶が今日は萎んでる。いや、だって…ねぇ?
「ちょっと、不備があって全体がスタートするの一時間後なのよ。だから楽屋で待機しててね」
「…はーい」
楽屋ってことはさ、…やっぱり…。
「……おはよ、壱流」
いますよね!!そりゃ、いますよね!!
鏡台の方を向いて、こっちを全く見ない壱流にまた目の奥が熱くなる。
風キツかったから、髪とかしたいな…。
こんな時に限って、自分の櫛は忘れるし、メイクセットは壱流の隣。
……そっと取ることにしよう。そうしよう。今度、また、何か言われたら、ほんとに色々とキツい。
「……失礼しま…っ」
ちょうど、壱流の隣のメイクセットに手を伸ばした時だった。
急に腕を掴まれて、ソファに投げられる。そして、なぜか、壱流onあたし。
え、なに、どうしたの!?

