Drop Piece




「光、何があったか聞かないけど…元気だして?」

「ふふっ、ありがと、利央」

「……光」


視界が利央の顔でいっぱいになる。


「利央…?」


利央との距離、数センチ。

あたしは、固まったまま動けない。



「スススススストーップっ!!」


間に晴翔が急いで入り込んできて、さっきまでの利央からのフェロモンは防がれた。



「…ち」

「ちょ、何してんだよ!!ががががが楽屋でそそそそのような破廉恥な行為は禁止してます!!」

「あと、もうちょっとだったのにー。晴、邪魔ぁ」

「何とでも言え!!とにかく、キス駄目!!絶対!!」



どこかの標語を思わせる晴翔の言葉に吹き出し、晴翔と一緒に入ってきた琉飛を見つめた。



「琉飛も来てくれたんだ」

「ん」


琉飛は何だか困ったような申し訳なさそうな顔をして、やんわりと微笑んだ。



……琉飛?




「光、これっ!!」

「なに、これ」


手渡されたのは有名なケーキ屋さんのロゴが入ったチケット。


「食べ放題チケットだってさっ!!光、ぜってえ好きだと思ったから!!も…貰っただけだからな!!もらっ…」

「さっき、これ持ってたスタッフさんに頼み込んでたくせに」

「利央くうううううううん!?」