Drop Piece




ち、と華麗に舌打ちをなさった我らがキングはあたしから携帯をもぎ取り、唸った。


「走れ」

『は!?間に合わな』

「足もぎ取れたって良いから、走れ。今最終確認してんだからよ、邪魔すんな」

『いち』

「じゃあな」


壱流は一方的に切った電話をぽいっとソファに投げて再びメイクスペースでプリントに目を落とした。


晴…、分かるよ!!晴の気持ち!!辛いよね!だから、あたし晴の練習応援してるよ!


今ごろ灰になってるだろう晴を思い浮かべて、ガッツを送った。



壱流をちらりと見ると、真剣に確認しているようで時々振り付けも見直してるのか手足が軽やかに動いてる。


……すごい。


ドラマに加えて、お母さんのブランドのイメージキャラのPR、レギュラー番組に、今度やるらしいスペシャルドラマの打ち合わせ。

……そして、何日後かに迫っているコンサート。


それを全部全部ひとりでこなしてるんだよね…。


ShiNeのリーダー、白羽壱流の真髄を見たような気がした。