Drop Piece




「風明舎が貴方やフラットにどんな処分を下すかは分かりませんけど」


冷たい口調のSHIZUKAさんに報道陣も俺たちも息を呑む。



「な…なんでっ…!!たかが記事一本で…そんなこと…っ!!」


原西は完全に我を失い、狼狽え叫ぶ。その叫びを止めたのは。


「たかが記事一本、じゃないです」


光だった。



さっきの涙は拭き、凛とした目は今度はしっかりと原西を見つめていた。



「この世界にいると、いつどんな記事が書かれるかなんて分かりません。たとえ、それが間違ったことだとしても、記事は書かれ続けます」



SHIZUKAさんが肩をポン、と叩きSyUが頭を軽く撫でる。それに落ち着いたのか、光はゆっくりと息を吐き口を開いた。



「私がどんなに貶されてもいいです。だけど、…私の、…高崎光の誇りである両親を傷付けることだけは…許せません」


原西の他の報道陣たちも、皆メモやカメラを降ろし聞き入っている。


「…私の…芸能界に入ったきっかけは、両親です」



今の光は、あの夜みたいに自分に閉じ籠もるのではなく、殻を破り、一歩踏み出したように見えた。