「SHIZUKAさん…っ」
ショーが終わって、囲み会見への移動の時にSHIZUKAさんを呼び止めた。
「壱流くんっ!!お疲れ様すっごく良かった!ありがとう、あの子達をあんなに輝かせてくれて」
「こちらこそ…本当に光栄な仕事をさせていただいて感謝してます」
「あたしこそ頼んで良かったわ」
その笑顔は完全に、“あいつ”に重なっていた。
「…SHIZUKAさん」
「壱流くん」
「…はい」
先程の声とは全く違う冷たいような、静かな声が響いた。
「あたしね、愛してる存在は本当に大切なの」
唐突にそんな事を言われて、頭が付いていかない。
「…はい…」
「だから、あたしは…その存在を傷付けるものたちを許さない」
さっきまでの笑顔も優しい眼差しも、そこには跡形もない。
「だから、壱流くん」
そこに、あったのは。
「これから、ちょっとお灸を据えてくるね」
紛れもない…1人の“母親”の姿だった。

