荒い息を吐きながら片手には男子生徒の携帯と思わしき傷だらけの機械。
「さんきゅ」
あとは、黙ってろという意味を込めて絶対零度の微笑みを投げたが勘違いしたらしく、またもや頬を染める始末。
──ピ、ピ。
「壱流…っ!!あのさ、ShiNeってさ男子にも人気あんだよ!!」
──ピピ、ピ。
「格好良いしさ、歌も上手いしさ、プレーヤーに曲全部いれてんだ!!」
──ピ…。
「だから…っ、壱流、俺!」
「…ん」
「……へ?」
携帯を耳に押し当て、静かにするよう合図をする。
6コール目、やっと空しい電子音は途絶え、あいつの声が響く。
『もしもし、直人?どうしたの?』
「直人じゃなくて悪ぃな」
『………っ!なん…でっ』
お前さ、学校では仕事の辛さ見せたくないって言ってたよな。
今、そんな何でもないような普通の声だしてさ、
ほんとはどんだけ傷ついてんの?

