店の前でタクシーを適当に拾い、目的地へと向かった。
「…あいつの、どこだっけ」
利央連れてくればよかったか、と後悔しながら辺りに視線を走らせていると一人が目に止まる。
俺は一直線にそいつの元へ歩き出した。
「おい」
「なんだよー…ってえぇぇぇえ!?」
帽子を目深にかぶり、そいつを軽く睨む。
「静かにしろ、バレんだろ」
「ちょ、なんで、白羽壱…っ」
「お前、聞いてる?」
類は友を呼ぶ、が本当のことだと身を持って知る。
「なんで…っ白羽壱流が…っ学校なんかに!?」
……そろそろ学べや。
「んなこと、どうだっていいんだよ。お前に聞きてえこと、あんだけど」
「壱流が俺に!?」
人の名前、連呼すんな馬鹿。
でも、まだ女子よりは男子の方が騒がねえし、いいか……、と言い聞かせて目の前の男子生徒を見つめる。
あいつと笑い合っている光景を思い出して、多少苛ついたのは気にしないことにした。

