「…来…た……?」
バーテンの机に軽く、突っ伏しながらおっさんに息切れ切れで聞く。
「光だろ?今日の朝、来たよ。…元気なくて、30分ぐらいしたら帰ったけど」
あいつと飯を食いに来たAmore。そこに居るんじゃないか、とヤマを賭けて聞いてみたら飄々と答えたおっさん。
「……っ何か言ってなかったか?」
「いやー、何も。ただ、ずっと携帯を開いて、何か見てた。…ほら、あのピンク携帯」
「別にあいつの携帯の色なんか、どうでも……」
……待てよ。
「おっさん、それマジであいつの携帯?」
「壱!俺がボケてるって言いたいのか!?」
「うっせえよ、ほんとにあいつのか、って聞いてんの」
「視力は俺3.0あるんだ!!ずっと前から使ってるピンクの携帯だよ、あれは。光のお気に入りらしい」
やっと、あいつの尻尾つかんだ。
時間はちょうどお昼。グッドタイミング。
「おっさん、サングラス貸してくんね?」
逃がさねえよ。

