時間になり、会議室へと来た俺達は指定された席に着く。
…あの女まだ来てねぇのかよ。
「来てないんだ、みかんゼ…」
「琉飛、名前は"高崎光"だから。みかんゼリーじゃねぇから!」
完全に起きたはずなのに寝呆けてるような発言をする琉飛に珍しく晴翔がつっこんだ。
「壱流くん」
黙っていると隣の脚本家に話し掛けられ、挨拶をした。
「よろしくお願いします」
「よろしく、いやー、今回の主演二人は前から気になっててね」
誉められたとしても表情ひとつも変えない。
俺が欲しいのは、評判とかそうゆうもんじゃねぇ。
「壱流くんたちは、アイドルであると同時に俳優もこなすんだね」
しかし、その言葉に苛立ちがうまれる。
「アイドルが俳優もやってることがそんなに珍しいですか?」
「え?」
「俺はアイドルとしてこの業界に入って、俳優とかの仕事にも関わってきました」
わずかな理性で言葉を保つ。
「アイドルは歌ったり、踊ったりするだけじゃないですから」
脚本家の奴は黙って俺の言葉を聞いてる。
「アイドルを軽く見ないでください」
アイドルなのに、という言葉を何回も聞いてきた。
それがいつもアイドルという職業を馬鹿にしてるようで腹が立つ。

