「おはよう!…って、いちる!?」
「朝からうるせぇっての」
楽屋のソファで横になってら、嫌がらせか、ってぐらいの騒音で馬鹿が入ってきた。
制服を着てるのを見て「学校帰りか」と呟く。
「うん!テスト近いんだもん」
「悪足掻きってみすぼらしいよな」
「どうゆう意味かなっ?」
学校の話をしても本当の笑顔で笑うようになった。泣きそうな顔も我慢してる顔もしなくなった。
「……わかりやす」
「?あ、そうだ!ちょっと利央に文句言いたいんだよね!」
片足をソファに上げ、拳を握りながら震えている馬鹿を見上げる。
………スカートめくれてんのは気にしない方向で。
「リコ熱がいまだに皆冷めないんだけど!」
「御愁傷様」
「棒読み!今の棒読みだよね!?」
ま、利央が学校に行くってところから何かするだろうなとは思ってたけど。
「別にいいだろ」
「よくないよ!」
「まだ、もう二度と会わないだけいいんじゃね?実際に業界人で利央に本気な男の数とか両手じゃ足りねえしな」
「………え?それってどうゆう…」
そのまんまだよ。
