「はじめましてっ」
ふふっ、と笑いながら男子たちに握手を求めるように手を伸ばした。
もちろん、もう片方の手はあたしと繋がったまま。
笑うたびに睫毛が揺れて、ほんとに可愛い。
「利…」
「まだいっぱい話したいんだけどごめんねー?ちょっと今、用事があるのっ!だから、またあとで話そーねっ」
オプションでエンジェルスマイル付き。
………って、ちょ!!
男子たちが悩殺されてる間にあたし達はまた歩きだす。
なんで初めてな筈なのに、こんな道わかるの!?
地図なんてないのに、どんどん進んで旧校舎の使われてない音楽室に入った。
「けほ…っ、埃っぽいなー」
全然使われてないから机もピアノも楽譜台も全部埃をかぶってる。
「窓、あけなきゃねっ」
カーテンをシャァッ、と開くと視界に刺さる光。
窓をあける姿をじっ、と見てやっと確信した。
「性別変わったなんて知らなかったよー?」
にや、と笑って棚に腰掛けてるのを見上げた。
「朝、起きたら女の子になってたのっ!」
「え!?」
みらくる!?
「うーそっ」
舌をぺろり、と出す悪戯な表情はもう見るからに女の子。
「もー、そんな格好して、どしたの?“利央”」

