Drop Piece




ぷくっ、と頬を膨らませながら、あたしの元へ駆け寄ってきた。


先輩たちなんてオール無視。



「やっと苦労して、光のクラス見つけたのにさー。いないんだもん」



え、ほんと…どち…ら…さ……?


んん?

なんか、なんかこの顔!!


「はい、行くよー?」


手を捕まれ、入り口まで引きずられる。



「ちょ、ちょっと待って!」


先輩たちが……っ!



「あんた誰?いきなり何?」


無視されてたのがよっぽど腹が立ったのか顔を歪ませて、あたし達を睨む。


反射的にあたしは、女の子のセーターの裾を掴んだ。


それに気付いたのか女の子の手があたしの手に重なり、安心させるように撫でてくれる。



この……手…。



「光にしか用事ないんだけど」

「は?あたし達の方が先に用事あんだよ」


はぁ、と女の子はため息をつき、長いフワフワの栗色の髪を掻き分ける。



「ま、光は借りるからねー」


そして先輩たちとの間を断ち切るように屋上のドアを閉めた。