皆があたしのこと友達だって思ってくれる。

皆があたしのこと応援してくれている。

皆があたしのこと好きでいてくれている。





そんなこと、無理だなんて分かってる、けど。



「へーぇ?最近、よく学校来るんだね?」

「ちやほやでもされたい訳?」


やっぱり……悲しい。



学校に来るたび、屋上に呼び出される。


屋上で告白ならいいのに、なんて冗談さえもう言えない。



「…なるべく、学校には来たいんです」


恐いけど。

悲しいけど。

辛いけど。



下は絶対見ない。



「だーかーらー、何の為に?」

「ドラマで忙しいんでしょ?売れっ子さんはー?」



手は出されない。

気を遣ってくれてる訳ではなくて痕に残ると後々やばい、って前、話してた。



「べんきょ…」

「笑わせんなよ。どうせ持て囃されたいだけでしょ?」

「言っとくけどそんな可愛くないよ?あんた」



泣かない。

泣いちゃダメだ。



……ずるい、ずるいもん。


唇を噛み締めて、我慢する。


そして霞んだ視界の向こう側にいる、





先輩たちを見た。