素早く携帯を取出し、ボタンを押す。
驚いたことに繋がった。
『もしもし…っ、あの!熱愛報道の件は事務所から正式にコメ…』
「ばーか、俺だから。そこら辺の人のこと嗅ぎ回る記者と一緒にするとか、ありえねぇ」
『いちる!?』
どうして!?とでも言うように、叫ぶ馬鹿の声に耳を痛める。
「……いきなり叫ぶんじゃねぇよ、馬鹿」
『ご、ごめ』
気を付けたかのように声が急に小さくなったのがうける。
「琉飛に聞いた」
『や、じゃなくて』
「俺、仕事放り出してきたんだけど?お前、責任とれよ」
『め…めちゃくちゃだよ!』
さっきまでの苛立ちが何故か吹き飛んでいく。
馬鹿もたまには使えんだな。
「どこいんだよ」
『よくわかんないホテル…。初スキャンダルだからなのかな、記者さんがあたしの家の周りにいっぱい居るんだよね…』
「で?」
『え?』
「真相はどうなんだよ」
俺が知りたいのは、そこ。

