そのまま最後まで流されて帰れなかったけど、話はほとんど右から左へ流れていた。
女が絡んで自分がわからなくなるなんて初めてで。
正直言ってどうしたらいいかさえわからなかった。
この俺がこんなに悩んでいるときあの馬鹿は朝浜の隣で笑ってんのか、と思うと腹が立って仕方なかった。
……次会ったとき、仕返ししてやる、あの馬鹿。
どんな風にいたぶるか考えながら段々と機嫌がよくなってきた。
だけど。
『ねーっ!これ見て!』
この時の俺はまだ知らない。
『え!うっそぉっ!?』
三日後。
『やっぱ、共演するからかなー』
あいつらが。
『この週刊誌、信じれんのー?』
あんなことに。
『たぶんー。でも、ほんとかな』
なるなんて。
『光ちゃんと朝浜くん、熱愛ってー』
三日後、こんな会話がコンビニの女子高生たちによってされてるなんて。
予想もできなかった。