トイレから帰ってもまだ、宴会状態は続い…てい………た!?


「朝浜はっ!?」


なんで馬鹿がいねぇうえに、あいつもいねぇの!?


真ん中の席に開いたふたつの席。

酔っ払った秋山は、ハハハと気楽に笑いながら「彼なら調子が悪いから、光ちゃんと帰ったよー」と言った。


「………っはぁ!?」

「光ちゃんが彼の家まで送って…くれ……」


そこで都合よく眠りに落ちた秋山に本気で殺意を覚えた。


何故かわかんねぇけど追い掛けようと思い、机のうえの携帯を掴むと周りのスタッフたちに絡まれる。



「壱流くーん、今、彼女とかいるの?」

「ちょっ…!」

「俺、光ちゃんとかなーとかおもってたー」

「………!!」


動きが止まる。

なんで、俺、こんな、焦ってんの。



関係ねぇじゃん、あいつ。


あいつが誰とどうなろうと。


なのに。


「…………っくそ」


この焦りはなんなんだよ。