俺が利央たちのところへ向かうと何故か琉飛がかなり笑顔で俺を見ていた。


「……何?」

「仲良く、なったんでしょ?」


首をちょっと傾けて、俺に問い掛ける。それが何を指すのかしばらくわからなかった。



「は?」

「みかん」

「……あぁ、って別に仲良くなってねぇし」

「よかったね」

「人の話きけよ」


ちらり、と後ろを向きあの馬鹿を見るとばちりと目が合ってしまった。








ずっといちるの背中を見ていたらいきなりいちるが振り返って目が合った。


いちるもびっくりしたみたいで、目を軽く見開く。


すると口パクでばーか、と言ってきた。



「な……っ!」


勢い良く立ち上がると、いちるは普通に撮影へと行ってしまった。


なに!?今のっ!!


「光ちゃん、壱流くんと仲好いんだねー」

「いえ、全く!!」

「え」


なんだ、今の!!と憤然としてたらスタッフさんたちが戸惑うかのようにあたしを覗き込む。