ナプキンに書かれた場所を見て、馬鹿があ、と声を洩らす。
「これ……ドラマの撮影現場の病院…?」
「明日、そこで仕事すっからお前来いっつってんの」
なんで?とでも言いたげな顔で俺を見上げる。
「…先手必勝ってな」
仕事やってんのとか、わざわざ女に見せたことなんかねぇけど。
「本気、出すって意味だよ。ばーか」
手強いらしいし?つか、さっさと落としてぇし?
「みんなもいるんでしょ?」
「は?」
「だーかーらー、利央たち!!」
ざわりと胸が波立つ。
……へぇ、利央たちが居るか居ないかでちげぇんだ?
目を馬鹿の意図を読み取るかのように細める。
すっげぇ、うっざ。
近づいていき、馬鹿との距離を縮めた。
「よそ見とかいい度胸してんな、お前」
「え、何が…って近っ!」
まじこいつ許せねぇ。
俺が近づいたっつーのに、反応それ?
ちっ、と舌打ちをし伝票を掴む。

