翌日は、始業式だった。


生徒はそれぞれ、新しいクラスのメンバーに一喜一憂していた。


「葉子ちゃん、今年も同じクラスだよ!」


和葉は、葉子と同じクラスである事を喜んでいた。葉子も同じ気持ちだった。


よく見ると、葉子の幼なじみで、同じく生徒会副会長の遠藤 秀一(シュウイチ)も同じクラスだ。そして担任は、生徒会顧問の岩倉先生。


「なるほどね。」


生徒会主力メンバーを顧問のクラスに集める事で、打ち合せがスムーズになると見越しての、メンバー編成だと葉子は思った。


近くに秀一の姿は見えない。おそらく、陸上部の朝練中だろう。


和葉と葉子は、同じクラスとなった生徒数人と共に、教室に向かった。


それぞれの席には、出席番号と名前の書かれた紙が置かれていた。


和葉は席に鞄を置くと、少し離れた葉子の席に向かった。和葉が葉子の席に行く事で、2人の周りには他の生徒も集まってくる。


2人は去年のミスコンNO1、2の為、嫌でも目立つ。


1位は葉子で2位は和葉だった。葉子は女子票が多かった為1位だったが、男子票だけなら、和葉の方が多かった。