とある町、とある学校。


それ程田舎では無いので、まあまあの人数を誇る中学校が一つ存在していた。大体の規模を示す数値を表すとすれば、一クラス30人程度が4クラス存在する、と書いておけば妥当だと思う。



普通の公立中学であり、特別何かあるとか、めっさすごい人が居るとかも全然無い。いや、ホントに無い。



ごくごく平凡で、平凡を生きる平凡な中学生と先生による平凡な学校である。ここまで平凡と書くとある意味哀しくもなるのだが。



そんなフツーの学校にはやっぱりフツーのクラスが入っている訳で。思い思いに青春を駆け抜けている(と思う)





しかし、平凡にせよ何らかの小さな問題を抱えるクラスはあるのだ。

2年D組もその一つだった。



しかもこれが意外と厄介で、ある意味深刻なのだ。





これはこのクラスを2年続けて受け持つ担任・松原が語る。あ、この松原さんって別に平凡だから。名前覚えなくていいから。




「ども、松原です。」




あ、じゃあ松原さんエピソードお願いします。




「えー・・・・っと、あれはあの子らの入学式が終わって早々の出来事だった―――。」





松原さん、いくようです。