祥吾の母親の返事を聞く事をしない内から、綾乃の両親は入院に必要なもの書いたメモを看護師から受け取ると、とり急ぎ近くの百貨店へと向かう事にした。 そして、 「綾乃、あなたもしっかりなさい!」 と小さく叱りつけると、綾乃を残して病室を後にした。 綾乃は両親の一喝に返事をすることもなく、窓際に置かれた丸椅子に腰掛け、相変わらず眠る祥吾の横顔を見つめていた。 .