修司くんからプロポーズをうけてだいぶ経った。お互いの両親に挨拶したり、結婚式の式場を決めたり。そんなこんなで九ヶ月程が経っていた。


「今日はいい天気だね~」


放課後。学校の窓から空を見上げると、とても綺麗に澄んでいた。
いつものように校長も花に水をやっている。


「ねー由梨!今日修司くんとクレープ食べに行くんだけど一緒に行く?」


窓から視線を変えて由梨を見た。


「うん…邪魔じゃなければ行こうかな」


あれれ?


「どうしたの?何か元気ない?いつもだったら凄くはしゃぐクセに」


「そう?そんなことないよ!今日慎二用事あって遊べないし、行こうかなっ」


由梨はそう言って無理に元気よくみせた。
ただ、考え事をしていたのかもしれない。


そう思い、カバンを手に取り、教室を出た。


校門前には修司くんが待っていて、こちらに手を振っているのが分かる。


「ねえねえ、修司くん。今日慎二元気だった?」


由梨が修司くんを見るなり言い出した。


「え?いつもどおりだけど?」


「そっか…」


あれー?いつもそんな事聞かないくせに…。


「どーしたの?由梨。何かおかしいよ、今日」


「えーいつもどおりだよ」


私と修司くんは顔を見合わせて首をかしげた。


「ほらほら、クレープの屋台発見!」


私達の心配をよそに由梨は先に行ってしまった。


「まさか…由梨さん誰かに狙われているのかな?」


……はい?