「それじゃあ~」


見かけよりがっしりとした腕でアタシを捕らえ、ゆっくり深いキスをする。

ユウヤの癖。
確かめるように、唇を舌先がなぞった。

は……ぁ……


たまらずに、アタシは甘い吐息をいくつも、もらす。


「ラーメン食いたいな~。
特別、バイク出したげるよ」


アタシを困らせて、いつものようにユウヤは満足そうな笑みを浮かべる。


「帰ってきたらまたしてあげる」


どんな形であれ。
愛されている。


それは確かに実感できる。
そして、アタシがいれば、ユウヤは死なない。
だから…………。


アタシは、しっかりとユウヤを抱きしめた。