「え-?どこまで行く気だよ……」


薄く開けられた窓から入ってくる秋めいた風が、素肌に心地いい。


「……どこでもイイけど」


最後の主導権はユウヤに渡す。

それがアタシの、暗黙の掟。
気持ちにムラのあるユウヤと楽しく過ごすために、必要なこと。


移り変わる季節を越えて、アタシは、変わった。

甘えられることにすっかり慣れたし、甘えるふりをして喜ばせることも、しっかり覚えた。
人前でキスをすることだって……。


甘ったれのユウヤ。
嫉妬深いユウヤ。


大丈夫。
みんな、愛せる。