「もっと呼んで」


そうしないと、わからなくなる。

自分が、誰で、何者なのか。


「ユウヤ……きて」


恥じらいながら言われた言葉に、ためらうことなく己を突き挿す。
深く。溶け合えるところまで。


「あぁ……イイ。チサ、愛してる」


愛、って、なんだろう。


その響きにすがりつきながらも、その意味が、よくわからない。


「アタシも……っ」


必要とされたい。

そばにいて欲しい。

チサの声に、体中が熱く疼いた。