「だ……じょう、ぶ。このま、ま」


どうしよう、アタシのせいだ!

やっぱり、アタシだ!


アタシが捨てたら、ユウヤは死ぬんだから……。

サイテー、だ。
わかっていたのに。

ユウヤはあんなに言っていた。
あの日、きっと藁をも掴む思いで。


アタシは……なのに、アタシは自分のことにかまけて、ユウヤを見捨てようとした……。
そんなつもりはなくっても、危うく、見殺しにするところだった……。


「ごめんね」


ボロボロと涙がこぼれる。


「一緒に、いよ」


アタシは、今も彼が好きだ。
今日、仲直りできなかったことを、残念に思う気持ちも強い。

けれど、ユウヤを放ってはおけない。


アタシだけを頼りにしてくれる、ユウヤ。

大切だ、と気づいたから。
いつの間にか、ユウヤはアタシの、大事な人になっていたから。