白い天井~恋愛依存症候群~

「……生きたいと、思わないの?」


最後の、問い。
複雑な思いを込めた真剣な、質問。

答えは……聞くまでもないけれど。


馬鹿らしい不毛な会話と、不毛な関係。

状況を冷静に、客観的に見ることなら、きちんとできている。

どうやら、アタシの中には、アタシが何人もいるらしい。
喋っているアタシと、天井の辺りから世界を眺めているアタシ。ユウヤにすがりつきたいと思うアタシに、この歪んだ現実に吐き気を訴え続けるアタシ……。
感情が破片になって、散らばっている。


仕方ないことだけどね。


漠然と、思う。
一人では抱えきれないほどの、あまりにも多くのことが、起こってしまったから。


「……そりゃ……生きたいよ。
…………けど……無理」


予想通りの曖昧な返事。


こんな、ダメな男……。


不思議と、アタシの口元には笑みが浮かんだ。