「……ごめん」


ユウヤは、肩を震わせるアタシをしばらく困ったように見つめ、ぽつりと言った。


「そんなんで許せるわけないでしょ!?」


バカにして。

ホントは腹の中で笑ってるんだ。


アタシは、手近にあった起毛のクッションを力任せに投げつけた。


「あんたなんかホントに死んじゃえ!」


ウーロン茶を一息に飲み干すと、恥じらいもなく鼻をかみ、アタシはガッと立ち上がった。


「帰るっ!」


「え……?」


ソファーデスクの向こうに立ち尽くすユウヤには一瞥もくれず、床に転がったバッグを拾う。