もちろん、他の人にも魅力は感じる。
でも、それはアタシの命と関わりなくて。

いなくたって、困りはしない。その程度。


いい加減、電話しなきゃ。


逃げてばかりじゃあ、いられない。


冷たい風に、マフラーをきつく引き寄せた。


一人は、寒すぎる……。


今度は、アタシがユウヤにすがりつく番。
離れてなんか、絶対やらない。


命をかけた脅しのようなユウヤの言葉を、全部、今度はアタシが返す。


出会った時から、命がけの、恋なのだ。


アタシが繋いだユウヤの命を……。
アタシを求めた、ユウヤの命を……。


救いたいと思った時から、きっと未来は見えていた。


アタシにはもう、大切なものは何も、ない。
ただ、一つ、ユウヤだけ。
それに比べれば他のものなんか、何もいらない。


ユウヤ。


狂気にも似た想いで、あなたが、欲しい。