でも男子って、やっぱり可愛い子が好きなのかな?なんて、リアルに考えちゃうよね。

まぁクラスの男子を見てるだけでもわかるけれど、美香がマネージャーやる宣言をして一週間ぐらいが経つ頃には、部活内でも明らかにあたしへの態度が変わったのが3人くらいいる。

いずれも3年…、あたしの同級生。
同じ学年で、より多く接する機会があるからか、部長の錦礼二や副部長の多屋紀彦をはじめ、青宮治なんてマジで惚れちゃったんじゃないの?ってくらい美香にぞっこんだ。

恐らく、あの笑顔で「ずーっとファンだったんです!」とか言ったり、あたしの知らない間に媚びたりしていたんだろう。安易に想像できるから、呆れを通り越して何だか可笑しい。

まぁ、あたしには関係ないけど。
あたしはあたしの、与えられている仕事をこなすだけ。

ドリンク作り、洗濯、部室の掃除、コート整備、スコアの記録…。これだけ仕事があるんだから、1人マネが増えたことを喜ぶべきだよね。仕事分担できるんだし。

そんな風にのんきに考えてたあたしが、愚かだったんだ。