長かったようで、短かったような、この三年間…
他人には絶対わからない想いを抱いて過ごしてきた。
それなのに。
ことの終わりっていうのは、あまりにもあっさりで、今まで悩んでたのがバカらしくなるほど呆気ない。
並べたドミノ、一つでも倒れたらすべて倒れてしまうように、たくさん積み重ねられた嘘、これも一つ崩れたら総崩れになってしまう。
すべての誤解が解けた、今。
あたしは、違う気持ちで過去と向き合える。無かったことにしたり、忘れようとするんじゃなくて、確かにあたしが凌葉にいた、“大切な思い出”として…。
それに今は、あたしが海星にいるという“現在”があるから。
その証拠にあたしの部屋のカラーボックスの上には。今も、これから先もずっと。
“大切な思い出”と“現在”をつなぐ、二つの写真立てがある。
【 END / Thank you．】
