「…そうだよ。」
何故か素っ気なくなってしまった答え。
でもそれに返ってきたのは、やっぱり寿也の明るい声だった。あたしの思いもしてなかったことを、さらりと言い放つ。
『あ、やっぱり。じゃあもう、それもちゃんと飾れますね!陽路先輩の過去の記憶、忘れる必要がなくなったんスから。』
「え?」
『え?じゃないっスよ。その写真は陽路先輩が凌葉にいたっていう、大切な思い出なんじゃないんスか?』
“過去の記憶”
“忘れる必要はない”
“凌葉にいた”
“大切な思い出”
頭の中を駆けめぐるその言葉。
当たり前なことのようだけど、寿也に言われるまで考えもしてなかった。

