君を守りたい


『えっと…。俺が初めて陽路先輩の家に入った日のこと、先輩覚えてます?』


寿也が初めてあたしの家に入った日。
そんなに昔ではないな、と思いつつ記憶をさかのぼる。

…あ、確か。
調子に乗って古傷を悪化させるというバカをやらかした日じゃなかったかな。


「…あたしが古傷を悪化させちゃった日だよね?」

『そうッス。で、先輩の家入って、そんとき俺、ちょっと気になったことがあったんスよ。』


気になること…?
心当たりが無く、あたしの頭の中に疑問符が並ぶ。

でももしかして…。ちょっと思い当たることを思いだしたあたしは、そのまま寿也の次の言葉に耳を傾けた。

視線だけを、ある一点に移して…