『何かあったら、いつでも相談してくださいよ?年下だからとか、彼氏じゃないからとか、そんなの関係ないッスから。傍にいる人にしかできないことだってあるんスからね!』


あたしと慈朗の間にある、“距離”という壁を心配してくれてるのがわかる、伝わってくる。
そんな寿也の心遣いに、自然と頬がゆるんだ。


「ありがと。頼りにしてるよ。」

『ウィッス。』


あたしの独りよがりのエゴで
こんなに傷つけて、
気持ちを裏切って、
それなのに。

まだあたしを大切に思ってくれて、支えてくれる人がいる。そんな人たちに出会えたあたしは、ものすごい幸せ者なんだと改めて思った。