約40分電車に揺られ、徒歩で帰宅したあたし。家に帰ってすぐ、電話をかける。
『…もしもし。』
「あ、寿也。こんな時間にごめんね。」
寿也にはちゃんと、一番に報告するって約束したから。
『全然大丈夫ッスよ!むしろ、電話してくれて嬉しいッス。』
電話越しの明るい寿也の声に、思わず頬がゆるんだ。
『…で、どうでした?』
「うん。寿也のおかげで、ちゃんと気持ち伝えられたよ。慈朗の気持ちも聞けた。」
『そッスか。よかった〜…。何か、スッゲー安心したッス。』
そう言って寿也が笑ってくれる。だからあたし自身も、スゴく安心できる。