君を守りたい


心なしかふるえているように感じる慈朗の肩。どうしたのかと思い、「慈朗…?」と呼びかけながら顔を上げれば。

降ってきたのは優しいキスと、あたたかい涙。

名残惜しそうにゆっくりと離れる唇。顔面に熱が集まっていくのを感じながら、絡んだ視線にお互い恥ずかしくなり、いそいそと体を離した。

あぁ。あたし今、絶対顔赤いんだろうな。今更ながらかなり恥ずかしくて、思わずうつむく。刹那、その視界に差し出された左手。


「……電車、間に合わないと困るよね。行こっか。」

「…うん。」


少し視線を上げたら、涙でぬれた瞳で慈朗が笑ってくれていたから。差し出された左手を握り、また二人で歩き出した。