君を守りたい


みんながコートに戻り一人残されたあたしは、みんなが飲んだまま放置していったボトルを片づける。

もう何十回とやっている仕事、手際よく終わらせたあと、あたしもコートへと向かった。すでにベンチには晴人が座っており、あたしはその横に腰掛ける。


「じゃあ、蓮と相田、コートに入って。」

「あぁ。」


晴人の指示でコートに入ったのは、沢柳蓮と相田章一の二人。
頭脳プレーの蓮と、副部長である章一の試合か…、何だか面白そう。


二人の試合のスコアをとりながら、ちらちらと部員たちの表情をのぞき見てみたりしてみる。

普段はあんなにふざけてうるさいのに、テニスの試合が始まった途端に静かになって。
まじめな顔して食い入るように試合を見る姿は、普段の様子からは想像できない。

でもまぁ、何だかんだ言ってもみんな、自慢できる私の後輩なんだ。

そんな彼らに気づかれないよう、あたしは小さく笑みを零した。