公園の入り口まで行くと、ざっと全体を見渡す。…さすが日曜日の昼過ぎ、数人の子供たちが元気に走り回っている。入り口付近のベンチでは、その母親たちが世間話をしている姿もあった。


「陽路先輩ー!」


刹那、突然聞こえた声。もちろんそれは寿也の声で。寿也はあの日…、あたしが寿也に告白されたときと同じ奥のベンチに座り、軽く手を振っていた。


「ごめん、待った?」

「いや、俺も今来たところッス。それにまだ、二時になってないですし。」

「そっか。それならいいんだけど。」


あたしがそう言うと、寿也はふっと小さく笑みを零す。そんな彼の横に、あたしも腰かけた。