君を守りたい


…今わかったって遅い。
あのとき気づいてくれなきゃ、何もかも意味はない。


「美香に完全に騙されて、俺がお前を誤解して、本当に…、本当に悪かった。美香に惚れてしまったのが俺の、最大の間違いだったんだ。」


そう言い切った刹那、治も深く頭を下げた。
こんな三人の様子を見て、不覚にも、耐えきれなかった涙が一筋頬を伝う。


「ねぇ…?」


ここであたしは、一番気になっていることを口にした。


「何で美香が嘘ついてるってわかった?どうしてあたしを信じようと思った?」


すると紀彦が上着のポケットから、異様にデコられた携帯を取り出した。見た感じ少し古い機種だし、見た目からして紀彦のではないだろう。

そして「ちょっと待って。」と呟き、その携帯を操作し始める。あたしも他の二人も、その様子を静かに見つめていた。