店員に適当に飲み物を注文し、運ばれてきたのを確認してから、紀彦がゆっくりと口を開いた。
「…今更謝っても、許してもらえるとは思ってない。俺たちは大崎に、それだけのことをしたんだ。すまない。」
そう言って、深く頭を下げる。
でもまぁ、あたしだって、謝られても許すつもりはないんだけど。
「大崎が人を傷つけたりするヤツじゃねぇってこと、一番つき合いが長い俺たちがよく知ってるはずだったのに、あのとき俺たちはお前を信じていなかった。」
「美香が俺たちの前で泣き、俺達しか頼りはいないと言って俺たちを頼る。美香が目の前で震えてたってことが俺たちにとっての真実で、事実は全くの正反対だった。」
ゆっくりと話す礼二と紀彦の言い訳に、黙って耳を傾ける。
治が一言も発してないのが気になるけど、まあいいや。そのうち話し出すだろう。

