まぶしい朝日が差し込む。
優しい光に、いつもより幾分気分良く目覚めた。きっと、涼夜との電話のおかげで久しぶりによく眠れたからだろう。
それに今日は土曜日。普通なら部活がある日だけど、今日と明日の二日間は体育倉庫の修理があるらしく、倉庫横にコートがあるテニス部は部活が休みなのだ。
だから昨日涼夜との電話で抱いた決意、寿也としっかり話をするにはちょうどいいと思い、連絡を入れるために枕元の携帯に手を伸ばした。
すると、ちょうどいいタイミングでメール受信を知らせる携帯。レインボーに設定してあるイルミネーションが、着うたにあわせてキレイに点滅している。
でも何だかイヤな予感…。何故か携帯に伸ばした手がふるえた。ゴクリとつばを飲み込み、意を決してメールを開くと、差出人は今は見たくもない名前だった。
昔も今も、イヤな予感は的中する。