あの合宿が終わってから、早一週間が経った。あと二週間もしたら高体連地区予選も始まる忙しい時期。まぁ、あたしは相変わらずだ。
足の具合も最近は調子よくて、マネの仕事には何の差し障りもない。部活もいつも通りだし、このまま大会までモチベーションを上げていけば問題ないと蓮が言っていた。
だけど…。
あのときから、まだあたしは寿也とまともに話をしていない。あたしも無意識に避けちゃってるし、恐らく寿也もあたしを避けている。
険悪な雰囲気なワケではないけれど、やっぱり気まずくて。話そう話そうと思いつつ、時間だけが無情に過ぎていく。
何だか、自分の決意を伝えるのが怖いんだ、あたし。
きっとあたしの言葉で寿也は傷つくから、あたしのことを嫌いになるだろうから。
自分で決めたことなのに、今更寿也に嫌われるのがイヤだなんて、改めて自分の身勝手さに嫌気がさす。
