あれだけ藍前は陽路が好きなんだよって教えてあげたのに、まさに当たって砕けてきたワケか。


「秋田先輩。第二グループはそろそろ練習を切り上げます。」


ぼーっと考え事を続けていたら、いつの間にか終わっていた試合。
聞こえてきた塚本の声に我に返る。


「あ、お疲れ様ぁ〜♪それなら美香は、昼食の準備手伝ってくるね。ドリンクはベンチのとこに置いといたから。」

「はい。わかりました。」


礼儀正しく、軽くあたしにお辞儀をする塚本。そんな彼に背を向け、とりあえず佐伯さんのところに向かうことにした。

激しくめんどくさいけど、手伝ってくるねって言っちゃったからね。行かないわけにはいかない。