君を守りたい


「…涼夜?何でいるの?朝練は?」


イスに腰掛け、うつむく涼夜に声をかけた。涼夜はあたしの呼びかけに一度だけ視線を上げ、すぐに帽子を深くかぶり直してまたうつむく。

何かこのまま放っておくのも忍びない。仕方ないのであたしは、涼夜の横のスペースに腰掛けた。


「…何かあった?」


静かな多目的ホール。背後で自販機の機械的な音が、絶え間なく続く。


「別に。」


ぽつりと涼夜から零された答えは、いつものように素っ気ないものだったけれど。

でも涼夜、幼なじみをなめちゃいけない。涼夜があたしのことをわかってくれるように、あたしだって涼夜のこと、そこそこわかってるつもりだよ。