昨日の寿也との一件、あの後あたしはコートに二人分のドリンクを届けた後、すぐに自分の部屋に戻り、他人を拒絶するかのようにベッドにもぐり込んだ。

誰にも会える気分じゃない…否、会いたくなかった。

また眠れぬ夜を過ごしたあげく、あたしがどんなに拒んでも朝はやってくる。今日の天気はまるで、太陽があたしに“最終日くらい気合い入れていけ。”とでも言うかのごとく、まぶしい光がさんさんと降り注いでいた。

でもやっぱり、顔…。
どんな顔して、寿也や慈朗と会えばいい?今の状態じゃ、無理に笑うことさえできない。

だけどいつまでもウダウダしてるわけにもいかない。あたしはマネだ、仕事をしなければいけない、そう自分に言い聞かせ、昨日同様三人を起こさないように部屋を出た。