「はは…。やっぱり覚えてないッスよね。陽路先輩あのとき俺に、結果が全てではなくてそれまでのプロセスが大事だって、負けても次に生かせればいいって、そう言ってくれたんスよ。」
「…あぁ。」
そういえば言ったね、そんなこと。
今考えると、スゴい偉そうなことを寿也に言ってたんだ、あたし。
「あのとき俺、マジでムシャクシャしてて、情けなくて、自暴自棄になってたんすけど、陽路先輩がたくさん言葉かけてくれて、胸貸してくれて、スッゲー気持ちが楽になったんス。」
「そうだったんだ。なら、よかったよ。」
当時を思い出すようにして目を細める寿也に、あたしはふっと笑みを零した。今思えばあたし、スゴい大胆だったな、うん。それに、初対面で寿也の涙、見ちゃってたんだ。

