君を守りたい


「…思い出しました?」

「ん。バッチリ。」


あんな強いボールをもろに身体に受けて、さらに転んだときの傷からは血が出てるっていうのにそれを放置してた大馬鹿者。

学校が違えど、さすがに放っておくことができなくて。思わず救急箱を持ってその木の下に行ったんだっけ。

んで、イヤがる寿也にあたしが説得して、半ば強制的に処置してあげたんだ。


「じゃあ、そのときに陽路先輩が俺に言ってくれた言葉覚えてます?」


え、言葉?あたし何か言ったっけ?
まるで昔に戻ったように、いたずらな笑みを浮かべる寿也の顔を見ながら、再び記憶をたどる。

自然と首を傾げてしまいながら頭をひねるも、さすがに言ったことまでは思い出せない。