「今回は無理しないでって言ったのに。」
涼夜がそう呟いたのが、ぼんやりと聞こえた。でもあたし、無理なんてしてない。むしろ無理してるのは、みんなの方だ。それなのに、あたし……。
「陽路先輩、何をそんなに思い詰めてんスか?」
悲しげな涼夜の声が頭に響く。
でもあたし自身、何を思ってるのかなんて、ちゃんとわかってないんだもん。
「…リョウ!袋コレでいい?」
「あぁ、大丈夫っす。」
うっすらと聞こえた瑛助と涼夜の会話。それとほぼ同時に、口を覆うようにかぶせられた袋。
「陽路、ゆっくり息して。」
涼夜の声にあわせるように呼吸を整えようとするけれど、なかなか治まらない呼吸が苛立たしかった。

