「何やってるの?こんなところで。しかも陽路先輩も一緒に…。もうすぐ朝練始まるよ。」
沈黙を破るように響いたのは、聞き慣れた晴人の声。あたし、恭汰、寿也、三人の視線が、階段の上り口から出てきた晴人に集まる。
視線が集まった晴人は、訝しげな表情をたたえながらも、いつものスマイルを浮かべていた。
「……この雰囲気、あまりいい話をしていた訳じゃなさそうだね。もうすぐ俺たちの部屋のメンバーも降りてくるから、外に出てた方がいいよ。」
あたしたち一人一人の表情を見回し、晴人は冷静に言葉を発する。
「あぁ、沢村は一回部屋に戻って、ちゃんと着替えてきて。蓮も桑井も、もう起きて準備してるから。」
恭汰の服装に目を走らせるとそう言い、寿也の方に歩き出す。「じゃあ寿也、行くよ。」と言って、寿也を連れて出口に向かっていった。

