陽路先輩とは少し、話さなきゃならねぇとは思っていた。

あの、いきなり俺たちの前からいなくなった日。俺たちの光が消えてしまったような、そんな感覚に陥った。

普通に笑ってただろ?
普通に話してただろ?
普通に振る舞ってただけなのか?

ただ、悔しくて。情けなくて。
守りたいとかぬかしてて、結局俺達の存在が、陽路先輩にキツい選択させちまっただけじゃねぇか。

話したいのに、声が聞きたいのに、会いたいのに、結局いつも音信不通。イヤ、一方的に拒否られてるだけだけど。どこにいるかもわからねぇのは、俺たちの不安をさらにかき立てた。

でもあのとき、合宿参加案内のプリントで海星大附属の欄に陽路先輩の名前を見つけたときは、息も止まるような気持ちになったんだ。